『フレッシュ・アンド・ブラッド』(Flesh and Blood)は、ロキシー・ミュージックが1980年に発表したアルバム。通算7作目のスタジオ・アルバムに相当する。
解説
経緯
約2年半の解散を経て1979年2月に発表された前作『マニフェスト』は、全英アルバムチャートで最高位7位を記録してチャートに34週間に渡って登場し続け、全米チャートでも最高位23位を記録した。アルバム発表に伴なって行なわれたワールド・ツアーも成功に終わった。
その年の後半、新作アルバムの制作が始まる前にドラマーのポール・トンプソンが音楽の違いを理由に脱退した。トンプソンを失ったロキシー・ミュージックはブライアン・フェリー(ヴォーカル、キーボード)、フィル・マンザネラ(ギター)、アンディ・マッケィ(オーボエ、サクソフォーン)の3人になった。彼等はベーシスト、キーボーディストに加えてドラマーもアラン・シュワルツバーグ、サイモン・フィリップス、アンディ・ニューマークといったセッション・ミュージシャンを起用して本作を制作した。
内容
本作では、ロキシー・ミュージックのオリジナル・アルバムの中で唯一、他人の曲が取り上げられている。「イン・ザ・ミッドナイト・アワー」はウィルソン・ピケットとスティーヴ・クロッパーの共作で、ピケットが1965年に発表した同名アルバムに収録された。「霧の8マイル」はザ・バーズが1966年に発表したヒット曲である。
収録曲
- LP
- CD
参加メンバー
ミュージシャン
※番号はCDのトラック・ナンバーを示す。
- ブライアン・フェリー - ヴォーカル、キーボード、ギター(4)
- フィル・マンザネラ - ギター
- アンディ・マッケイ - オーボエ、サクソフォーン
- アラン・シュワルツバーグ - ドラム(1-3、6-10)、パーカッション(4、5)
- アンディ・ニューマーク - ドラム(4、5)
- ゲイリー・ティブス - ベース(1)
- アラン・スペナー - ベース(3、4、5、8、10)
- 二ール・ジェイソン - ベース(2、7、9)
- サイモン・フィリップス - パーカッション(5)
- ニール・ハバード - ギター(1、5、7、8)、リズム・ギター(2、10)
- ポール・キャラック - ストリングス(2)、ピアノ(10)、オルガン(10)
制作
- エンジニアリング - レット・デイヴィス
- ミキシング - ボブ・クリアマウンテン
- マスタリング - ロバート・C・ラドウィック
- プロデューシング - ロキシー・ミュージック、レット・デイヴィス
ツアー
本作発表後のツアーに際して、ロキシー・ミュージックは既に脱退していたトンプソンの助力を仰いで同意を得ていた。しかしトンプソンはツアーが始まる前にバイクの事故で親指を負傷してしまったので、結局参加できなかった。
1980年5月末に始まったツアーはフェリー、マンザネラ、マッケイ、ポール・キャラック(キーボード)、アンディ・ニューマーク(ドラム)、ニール・ハバード(ギター)の顔ぶれで行なわれた。彼等は7月中旬までヨーロッパ各国、引き続いて8月上旬までイギリス国内でコンサートを行なった。
脚注
出典
注釈
引用文献
- Buckley, David (2004). The Thrill of It All: The Story of Bryan Ferry & Roxy Music. London: Andre Deutsch. ISBN 0-233-05113-9
外部リンク




