ツルリンドウ(蔓竜胆、学名:Tripterospermum japonicum)は、リンドウ科ツルリンドウ属の多年草のつる植物。
特徴
北海道・本州・四国・九州の山地の木陰に生え、蔓が地面を這ったり草木にからんで長さ40-80 cmになる。葉は対生し、3本の主脈が目立つ。
開花時期は8-10月。葉腋に淡紫色の鐘状の5裂した花をつけて、紅紫色の果実が花弁の先に実る。
和名は、リンドウに似たつる性であることに由来する。
種の保全状況評価
千葉県でレッドリストの絶滅危惧Ⅱ類、東京都で準絶滅危の指定を受けている。
近縁種
- ハナヤマツルリンドウ(花山蔓竜胆 Tripterospermum distylum)
- 屋久島の固有種である。環境省のレッドリストで、絶滅危惧IB類(EN)の指定を受けている。鹿児島県で絶滅危惧I類の指定を受けている。
絶滅危惧IB類 (EN)(環境省レッドリスト)
- ホソバツルリンドウ(細葉蔓竜胆 Pterygocalyx volubilis)
- 朝鮮、中国東北部と日本の北海道・本州・四国の山地に分布する多年草のつる性植物。開花時期は9-10月。環境省のレッドリストで、絶滅危惧II類(VU)の指定を受けている。多くの都道府県でレッドリストの指定を受けている。
絶滅危惧II類 (VU)(環境省レッドリスト)
- ヤクシマツルリンドウ (屋久島蔓竜胆 Tripterospermum japonicum var. tenue)
- 屋久島の固有種である。鹿児島県のレッドリストで絶滅危惧II類(VU)の指定を受けている。
脚注
参考文献
- 金丸勝実『鈴鹿・伊吹山』山と溪谷社〈花の山旅〉、2001年6月。ISBN 4635014134。
- 田中澄江『花の百名山』文春文庫、1997年6月、73-76頁。ISBN 4-635-09019-1。 (この著書で高水山を代表する花として、ツルリンドウが紹介された。)
- 林弥栄『日本の野草』山と溪谷社〈山溪カラー名鑑〉、2009年10月。ISBN 9784635090421。
外部リンク
- ツルリンドウの標本(福島県河沼郡柳津虚空蔵山裏で1972年10月24日に採集) (千葉大学附属図書館)




